防水工法メディア

防水工法メディア

ケイ酸カリウム浸透性防水材を使って地下の漏水を止める方法

ケイ酸カリウム浸透性防水材を使用した止水作業は、コンクリート構造物の漏水問題に対する効果的な解決策です。
この防水材の特徴と施工方法について説明します。

漏水個所の特定
止水作業を開始する前に、漏水の原因と程度を正確に評価することが重要です。漏水は主に以下の2つのパターンに分類されます:
・ひび割れからの漏水
・RC躯体全体からのにじみ出し

ひび割れからの漏水の場合
ひび割れが原因の漏水に対しては、以下の手順で対処します。
①ひび割れの位置を特定する
②ケイ酸カリウム浸透性防水材を低圧注入器で直接ひび割れに注入する
③防水材がひび割れ内部に浸透し、コンクリートの成分と反応して固形物を形成
④形成された固形物がひび割れを充填し、水の侵入を防ぐ
この方法は、比較的大きなひび割れに対して効果的で、ほとんどの場合で止水が可能です。

RC躯体全体からのにじみ出しの場合
RC躯体全体からのにじみ出しは、原因の特定が難しく、直接注入による止水が困難な場合があります。
このような状況では、以下の手順で対処します。
①構造物の外側の土壌にケイ酸カリウム浸透性防水材を流し込む
②防水材が地下水や雨水と共に構造物の漏水箇所(水路)に流れ込む
③防水材がコンクリート中の成分と反応し、固形物を形成
④形成された固形物が漏水箇所を充填し、水の侵入を防ぐ
この方法は、漏水箇所が明確でない場合や、広範囲にわたる漏水に対して効果的です。

RC躯体全体からのにじみ出しの場合の事例

地下8mのところからの漏水しているボックスカルバート
地上部分からケイ酸カリウム浸透性防水材を流し込み
流し込み2週間後には、漏水していた部分が減りゲル状になっている
流し込み3週間後には完全に乾燥

まとめ
ケイ酸カリウム浸透性防水材を使用した止水作業は、従来の防水工法と比較して多くの利点を持ちます。
この方法は、ひび割れからの漏水やRC躯体全体からのにじみ出しなど、様々な漏水問題に対応できる柔軟性を持っています。