大型ショッピングモール屋上防水改修工事
大型ショッピングモールの屋上にある自走式駐車場の床防水改修工事で、ケイ酸カリウム浸透性防水材を採用し、5ヶ所の雨漏りを解消しました。
1995年開業のこの施設では、これまでのウレタンFRP複合防水が、長年の車両走行による摩耗や紫外線劣化で機能低下し、雨漏りが発生していました。
自走式立体駐車場の床は、車両の重量と振動、塩害、排気ガスなど、厳しい環境にさらされます。
従来の防水層はこれらの影響を受けやすく、定期的なメンテナンスが必要でしたが、建物の構造や振動により、防水層の劣化や剥離は避けられませんでした。
今回採用したケイ酸カリウム浸透性防水材は、コンクリート内部に浸透し、その構造を強化することで防水効果を発揮します。
そのため、従来のように表面に膜を形成する防水材と異なり、摩耗や剥離に強く、建物の振動にも影響を受けにくいという特徴があります。
施工手順は以下の通りです。
既存の防水層を完全に撤去
コンクリート表面の汚れや古い接着剤を研磨
ひび割れ処理(ケイ酸カリウム浸透性防水材注入+微粒子セメントを注入)
ケイ酸カリウム浸透性防水材を全面に塗布
この工法は、石油由来の防水材を使用しないため、環境負荷が低く、将来的な改修工事においても廃棄物が少なく済みます。