施工事例

施工事例

小学校の体育館の屋上防水改修工事

公立小学校の体育館で、長年使用されてきた陸屋根の防水層から雨漏りが発生し、体育館の利用に支障が出ていました。
従来の防水層は、加硫ゴムシートと呼ばれるもので、紫外線による劣化や、外部からの衝撃による破損が原因と考えられます。

加硫ゴムシートは、一度破損すると、雨水がシートの裏側に浸入し、まるで膨れ上がった風船のように、コンクリートから剥がれてしまうことがあります。
また、紫外線による劣化も早く、10年程度でトップコートの塗り替えが必要となるなど、維持管理に手間と費用がかかるという課題があります。

ケイ酸カリウム浸透性防水材は、コンクリートの内部に深く浸透し、ひび割れを塞ぐことで、高い防水性能を発揮します。
この工法は、紫外線や経年劣化の影響を受けにくく、一度施工すれば、30年以上の耐久性が期待できます。

施工方法

施工前の状況

まず、老朽化した加硫ゴムシートを全て除去し、コンクリート表面を丁寧に清掃します。

次に、ひび割れ部分にケイ酸カリウム浸透性防水材を注入し、さらに微粒子セメントを充填することで、確実に止水処理を行います。
最後に、コンクリート全体にケイ酸カリウム浸透性防水材を塗布することで、強固な防水層を形成します。

環境への配慮

ケイ酸カリウム浸透性防水材は、石油由来の樹脂や溶剤を一切使用せず、人体や環境に優しい材料です。
施工時の臭いやVOCの発生も少なく、作業環境を改善することができます。
また、廃棄物が出ないため、環境負荷を低減し、循環型社会の実現に貢献します。

まとめ

今回の工事により、体育館の陸屋根は、長寿命で高性能な防水層で覆われ、安心して利用できるようになりました。
ケイ酸カリウム浸透性防水材は、他の防水工法と比較しても安価で、長期的な視点で見ると、維持管理費用が大幅に削減できるため、経済的にも優れています。
また、環境への配慮という点でも、他の防水工法に比べて優位性があります。